塾歴12年の塾長が子どもと信頼関係を築くためにしている8つの会話のコツを公開します。親子関係改善にも使えるノウハウ

受験シーズン真っ最中。

まだまだ受験は続きますが、それと同時に春も近づいてきています。

3月から4月あたりにかけて、毎年、たくさんの子どもたちとの出会いがあります。

新しく塾に来る子たちとは信頼関係ゼロからのスタートですので、たくさんの子どもたちと一から信頼関係を築かないといけません。

勉強を教える立場であっても、まずは信頼関係がなければ子どもたちは言うことを素直に聞いてくれず、結局は成績を上げることに苦労します。

まずは、信頼関係を築く。これが塾の仕事の中で最も大事な仕事なのかもしれません。


今回は、そんな新しく出会う子どもたちと信頼関係を築くための8つの会話のコツを、私の12年間の経験を踏まえてご紹介します。

私は子どもたちに対して、オーラもカリスマ性もないのですが、唯一得意なのは子どもたちと楽しく会話することです。

どんな子とでも楽しく会話ができ、仲良くなって信頼関係を築くことができます。

小学校低学年の子でも大丈夫。ちょっと疲れますが(笑)。

昨日は久しぶりに会った小学生二人とといろいろ話したのですが、会話の途中で「35億!」と言われ、困惑した中島です。あと、二人にいきなり指をさされて呪いをかけられたような気もします。そういえば、昨日寝てるとき金縛りにあったなー・・・

そんな感じでどんな子とでも楽しく会話ができ信頼関係を築けます。



そんな私ですが、最近自分自身を客観的に見つめて、どんな会話のやり方が子どもとスムーズに信頼関係を築けるのかを考え、部下や講師に伝えています。

そんな子どもと信頼関係を築く会話の8つのコツをご紹介します。

また、新しい出会いでなくても、今いる子どもとの信頼関係の築き方として、参考にしてみてください。


8つの会話のコツ


1.あいさつ
2.常に笑顔
3.名前を呼ぶ
4.質問する
5.話をちゃんと聞く
6.ほめる
7.えこひいきしない
8.先生ぶらない

私が12年間で1000名以上の子どもたちを指導した経験から導き出したノウハウです。

誰でも簡単に、というと嘘くさくなりますが、実際普通のことばかりで誰でもできることです。でも効果絶大。ぜひ。


1.あいさつ


子どもであってもこちらからしっかりとあいさつをします。

「こんにちは!」「さようなら!」など、明るく大きな声であいさつしましょう。

そうすることで、子どもからすると「この先生は自分に心を開いてる」と無意識に感じて、スムーズに会話に入ることができます。

「子どもからあいさつしない」なんてそんな小さなことは気にせず、こちらから元気よくあいさつしましょう。

そのうち、子どもからもあいさつしてくれるようになりますよ。


2.常に笑顔


私にとっては当たり前なのですが、そうではない人もいるみたいですね。

子どもと接するときは常に笑顔でいます。

これは非常に大切です。私自身は無意識で笑顔ですが、私以外でも子どもと信頼関係を築くのがうまい先生は、基本的に子どもと接するときは笑顔です。

これは言うまでもなく、笑顔で接することで子どもは安心します。

おとなしくて静かな子でも、常に笑顔で接していると、いつの間にか仲良くなっていきます。

とにかく笑顔。会話をするときは、常に笑顔を意識してください。

笑顔を作れないような気分のときは、その時だけは子どもと距離を置くのもありですね。


3.名前を呼ぶ


会話の中で子どもの名前をたくさん呼びましょう。

「〇〇君、こんにちは」「○○さん、さようなら」などあいさつにも名前を添えます。

「○○君は、今日の授業はどうだった?」
「○○さんは、部活の大会はどうだった?」など、会話の中でその子の名前を言いましょう。

これは非常に効きます。なぜなら、人間にとって最も大切な単語は、「自分の名前」だからです。

大人との会話でも信頼関係を築くのがうまい人は、相手の名前を呼ぶことの重要性を知っています。

やってみるとわかりますが、慣れないうちはなかなか名前を添えることはできませんが、慣れると逆に名前を言わないと気持ち悪くなってきます。

私はこの「名前を添えて会話する」ことが非常に得意で、これこそが自分の特技とさえ思っています。

ぜひ、どんどん名前を呼んであげましょう。

生徒が多くて名前が覚えられないなんて論外です。200名ぐらいまでは余裕でフルネームを漢字で書けます。できなければ先生失格です。努力しないといけませんね。


4.質問する


子どもとの会話で、「何を話せばいいのかわからない」と言う人がいます。

私からすると不思議なのですが、共通の話題がなくても普通に会話ができるコツがあります。

それは、「質問する」ことです。

「今日の部活はきつかった?」
「好きな音楽はなに?」
「休みの日はなにをしてるの?」

などなど、こちらからドンドン質問しましょう。

相手は質問に答えるので、その答えに対してさらに質問をする。

これを繰り返すだけで会話が弾みます。

さらには、こちらから質問することで子どもは「自分のことに興味を持ってくれている」と感じます。

自分の話なんてする必要はなし。

子どもに9割話をさせて、自分の話は1割程度で十分です。

子どもにいろいろ質問すると、その子のことがわかってくるので楽しいですよ。


5.話をちゃんと聞く


子どもの話をちゃんと聞きましょう。

「質問する」の項目でも書きましたが、自分の話は1割で、ほとんどの会話の時間を子どもに話をさせてください。

「うんうん、そっかー、すごいね。それってどういうこと?」

こんな感じで、徹底的に話を聞き、加えてさらに話をしてもらうように質問する。

そうすると子どもは自分のことをたくさん話してくれます。

「自分の話を聞いてくれる」という安心感を子どもが感じてくれれば、もう仲良しにれること間違いなしです。

子どもって基本的に自分のことをしゃべりたいですし、自分のことを自慢したいんです。

小学生の話なんて基本は自慢話ですからね(笑)。とにかく、聞き役に徹してください。

ただし、おとなしい子はいきなり質問攻めにしても、逆に引かれてしまいます。

この場合だけは、まずは自分の話をしてもOK。

子どもがクスっとなるような小話でもしてあげてください。

小話は何度も使えますので、鉄板ネタを複数持っておくのがいいですね。

どんなに反応がないような子でも、毎回こちらから話を振っていると、1ヶ月ほどたつといつの間にか子どもの方から話しかけてくれるようになったりします。

そうなればあとは聞き役に徹するだけです。

ほとんどの子どもはおしゃべり大好きですので、いっぱい話を聞いてあげてください。


6.ほめる


会話の中で、どんどんほめてください。

どんな小さなことでもかまいません。

「おー、靴が新しくなったね。かっこいいね!」
「宿題ちゃんとやってるね、えらい!」
「部活の試合で勝ったのか。すごいね!」
「勉強がんばってるね、いいね!」

こんな感じで、基本的に常にほめます。ほめることなんて特になくても、常にほめるチャンスをうかがいながら会話をすすめます。

こういうと簡単そうですが、実はこの「ほめる」というのは難しいんです。

塾で働きはじめたばかりの先生なんかは、最初のうちはなかなかほめることができない人が多いです。

ほめるって意識しないとすぐに忘れてしまうんですね。

だから、とにかく子どもとの会話では子どもをほめる!と意識して、徹底的にほめまくってください。

そのうち、意識しなくてもほめるくせがついてきます。

「どこをほめればいいのかわからない」なんて人は、考えすぎないでください。なんでもいいんです。

例えば「よく塾に来てくれたね、えらい!」や、
「いつも元気で明るいよね。いいね!」でもなんでもいいんです。

ほめて悪い気になる子はいませんし、子どもたちのいいところを探すのは楽しいですよ。


7.えこひいきしない


ここから上級編。

子どもたちは、えこひいきを非常に嫌います。

よく「あの先生は嫌いだ。」と言っている子がいますが、よくよく聞いてみると嫌っている理由がこの「えこひいき」であることが非常に多いんです。

「あの子にはやさしくて、私には厳しい」
「いつも俺だけ怒られる」
「あの先生はえこひいきするけん、好かん!」

など、ものすごくよく聞きます。

子どもが大人を嫌う理由の1位ではないかと思うほどです。

私はもう無意識なのですが、えこひいきしないで全生徒と接しています。

一番多い教室は200名を超える生徒がいますので、その教室の生徒全員に平等に接するというのは時間的に難しい面もあるのですが、とにかくえこひいきしないという意識で日々子どもたちと接することが重要。

私は元気な子でもおとなしい子でも、楽しくおしゃべりできますので、「こんな子は苦手だな」なんてことはなく、誰とでも平等に会話ができます。

その結果、全生徒をえこひいきせずに平等に接することができるのかもしれません。

ただ、過信してはいけませんね。えこひいきしないということを常に肝に銘じておきます。


この「えこひいきしない」ためのコツをひとつ。

子どもとの接し方は、なにも考えずにいると、元気でおしゃべり好きな子ばかりと会話することになります。

そうならないように、おとなしい子にこちらから積極的に話しかけるようにしています。元気な子とはどうせそのうち会話することになるので、少しほっといても心配ありません。

これを「逆えこひいきの法則」と言ってます。

そうすることで、元気な子とだけ会話することにはならずにバランスがとれて、結局は全員と平等に会話していることになり、全員にえこひいきしていないということになります。

えこひいきしないことの有用性は、すぐには表れません。

しかし、数か月のスパンで考えると効果絶大。

「この先生は、全員に平等に接しているなー、信用できるなー」という信頼感が生まれます。

こうなると、楽しい会話だけでなく、厳しいことを言ったときも素直に聞いてくれるようになります。

この「えこひいきをしない」ことは、奥が深い。

ぜひ、試してみてください。


8.先生ぶらない


これは、個別指導塾の先生としての心構えとして、非常に大事な要素です。

会話でもそうですが、子どもと接するときに「先生っぽく」接する人ってたくさんいます。

学校の先生や集団塾の先生なんかは、まさに先生っぽい先生が多いように思いますが、個別指導塾の先生がそれではダメなんです。

個別指導塾の先生は、先生っぽさよりもフレンドリーで親しみやすさが重要です。

なぜなら、個別指導は距離が非常に近いので、そこに先生っぽさって子どもと信頼関係を築くときに、邪魔なんですよね。

それよりも、子どもが気軽になんでもおしゃべりできるような、楽しいお兄さんお姉さんタイプの人が、子どもとより深く信頼関係を築くことができます。

この先生っぽさってなかなか自分では気づきません。

とにかく、子どもに上から目線で接するのではなく、同じ目線の高さで友達感覚ぐらいで接してみてください。

それぐらいの方が、子どもは大人を信頼してくれます。

そうすることで、よりこちらの指導に素直に従ってくれ、結局は成績が上がります。

北風と太陽で言えば、太陽方式ですね。

ぜひ、「先生っぽい先生」にならないよう、気を付けましょう。


まとめ


8つの会話のコツでしたが、いががでしょうか。

たぶん「普通のことばかりじゃん」と思われた方が多いかと思います。

その通りで、いたって普通のことばかりです。

でも、この普通ができている人は少ないのです。

子どもと信頼関係を築くことができずに悩んでいる人は、もう一度今回の8つのコツを試してみてください。

いつも間にか子どもたちが笑顔で話しかけてくれるようになりますよ。